佛向寺一向上人開山忌踊躍念佛(踊り念仏)

踊躍念佛は踊り念仏とも言われ、念仏の喜びを全身で表わし、歓喜踊躍するものです。
基本的に僧侶9名で、前に鉦をさげて、踊ります。最初はゆっくりと、徐々に激しくなってきます。
毎年11月17日の佛向寺開山忌にて奉修されます。
   

概略


踊り念仏(念仏踊り)とは正式には踊躍念仏といい、歓喜踊躍の踊躍であり、信仰の喜びを念佛をとなえつつ踊りで表現したものである。また、後には布教教化の手段としても用いたようでもある。
 踊り念佛は平安時代の空也上人に始まり、鎌倉時代に入って蒙古襲来等の社会情勢不安の高まる中、一向上人や一遍上人の踊り念佛が人々の心の中に浸透していったものである。
踊り念佛といえば、弘安二年(一二七九)に信州佐久の里で始められた一遍上人が有名であるが、歴史的には一向上人の方が古く建治元年(一二七五)薩摩の国より四国讃州への船上にて暴風に遭い、その時の船中の出来事を念仏にあらわし踊られたのが始まりとされている。


踊躍念佛について


 踊躍念佛は、開山忌法要の中で念佛一会中に本堂内陣にて一向上人像を中心として行われ、通常九名乃至七名といった奇数の人員で行う。内容は十二段形式となっており、一段で四回のお念佛で四十八願の形となっている。句頭が一唱し全員が三唱という流れにて進め、第一段は「舎利念佛」、第二段は「和讃」、第三段は「行道念佛」、第四段は「モ上ゲブユリ」、第五段は「阿ハリブ引キ」、第六段は「陀下ゲブ上ゲ」、第七段は「重ネモ引キ」、第八段は「半伏セ念佛」、第九段は「足踏念佛」、第十段は「踊躍念佛」、第十一段は「屈伸念佛」、第十二段は「結式念佛」となっており、初めは動かずに唱え、次にゆっくりと行道し次第に体を動かし、第十段で最も激しく動き、以下ゆっくりと動き最後に念佛しながら座して終わる。一向上人の時には法式の定めがなかったようであるが、一向上人の次の礼智阿上人の時に現在の法式に定められたと伝えられている。
 法服等の衣帯は、黒衣の上に袖のない阿弥衣(編み衣)をつけ、四十八本の未敷蓮華がついている結袈裟(蓮華衣)をかけ、胸前に鉦鈷を下げて右手に撞木を持ち左手に数珠をかけて行う。
 本山蓮華寺と山形県天童市佛向寺の開山忌法要において奉修されてきたが、蓮華寺では現在行われていない。佛向寺を中心とする山形県内浄土宗寺院教師十二名により伝承されており、伝承者の集まりを「同行会」と称し、日々研鑽を積んで伝えており、昭和五十三年に浄土宗宝指定を受けている。(以上2文章、住職記 浄土宗報平成23年1月号掲載)


一番激しくなるところ


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